絵コラム

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幻創夢伝 【番外編】 恋は思案の外 3

 引き続き番外編全5話中3話目を更新します。

作中で白竜が紅竜の事を「紅にい」って呼んでますが、「あかにい」ってよみます。
紅竜の読みは「こうりゅう」ですが、ニックネームだとあかになる。
青竜の事は「あおにい」とは呼ばないっぽい。そこまで打ち解けた関係じゃないので。

続きからどうぞ。

前回→ 恋は思案の外2


幻創夢伝(番外編)

恋は思案の外


「一体、何の用事があったのでしょう……」
 その晩帰ってきた青竜が、昼間に麒麟が訪ねてきた事を紅竜から聞くと首を捻った。
「兄貴にも分からないのか。俺にも要件は話してくれなかったしなぁ」
 紅竜も考え込んでいると、やがて青竜が口を開いた。
「もしかして、この前忘れ物でもしたかな?」
「忘れ物?」
「ええ。この前彼女の家を訪ねたのですよ」
「そういえば彼女、何か包みを持っていたし、アレを渡したかったのかな? だけど兄貴、一体何の用事で彼女の家を訪ねたの?」
「相談を聞きにね。まあ、ほとんど愚痴でしたけど」 
「もしかして、仕事の件で?」
「そう。あなたは鳳凰から麒麟の愚痴を聞かされてると思うけど、私は時々麒麟から鳳凰の愚痴を聞かされているんですよ。名目上は仕事の相談という事になってますけど」
「へえ、それは知らなかったな」
「あの二人には本当困りましたよねぇ……。仕事仲間なのだからもうちょっと仲良くして頂きたいのですが……」
 青竜はため息混じりに話を続けたが、紅竜は上の空だった。遠くから二人の会話を聞いていた白竜と黒竜は目を合わせると、二人の元へと近寄って行く。
「ねえねえ、それじゃあ、青竜兄さんと麒麟さんって、前から結構仲良しだったの?」
 黒竜が興味深そうに青竜に尋ねた。
「さあ? こういうのを仲が良いって言うのでしょうか?」 
 青竜は首を傾げる。
「青竜兄ちゃんに相談を持ちかけるって事は、少なくとも麒麟さんは青竜兄ちゃんに好意を抱いているよね……?」
 白竜がぽつりと呟き、紅竜の顔色が変わる。
「ええ!? いやいや、それは無いと……」
 青竜は驚きながら否定したが、白竜はさらに続けた。
「そもそも、忘れ物を届けに来たのなら、どうしてそれをまた持ち帰ったんだ?」
「兄貴に会いたかったからか!」
 紅竜が言った。
「勝手な憶測はやめてください」
 青竜は周りで盛り上がる弟達をたしなめるように言と
「また来ると言っていたのなら、その時に要件が分かるでしょう」
 と言って自室へと引き取った。白竜は紅竜の方へ向き直る。
「で、どうすんの紅にい!!」
「どうするって?」
「とぼけんなよお! 紅にい絶対麒麟さんの事気に入ってたよね?」
「いや、別に俺は……」
「紅竜兄さん、兄さんの様子を見てれば分かるよ。顔に全部出てるもん」
 黒竜がにこにこ笑いながら言った。
「……!」
 紅竜は決まりの悪そうな顔をする。
「参ったな……」
 紅竜は麒麟と出会ってからずっと気持ちが高揚しているのを自覚していた。それに加えて麒麟が青竜に対して好意を抱いているのではと分かった時に感じたあの動揺。それについてあえて深くは考えていなかったが、その気持ちの意味が何なのか、弟達に指摘されて、今はっきりと自覚してしまった。
 今ならまだ気持ちを封印する事も出来るかもしれない。だけど、そうしたくは無かった。

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