絵コラム

日常の事や萌えを語ったり漫画を連載したり…

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幻創夢伝 罠

雪の被害半端ないですね。我が家の周辺もまだ雪が大量に残っているのですが、また降るとかもう勘弁して欲しい(T_T)
近所スーパーもことごとく食品品薄で、思えば東日本大震災の時もここまで食料難にはならなかったぞ。
うちは母が常日頃から冷蔵庫の中も冷凍庫の中もパンパンにしていたお蔭で何事もなく食べてますけど。
明日は物流が回復してますように…!

さて、今日も息子が寝てる間にぽちぽちした小説の続きをアップします。
玄武の口調が未だに迷子…。おじいさん言葉なんだけど広島弁とごっちゃになる。
広島弁ってそういや、年寄言葉っぽいよね。~じゃね とか ~なんじゃ とか 若い女の子が話してるとカワイイんだよ。

幻創夢伝



 桜の意識が戻った頃、あたりはもう薄暗くなっていた。
「おお、意識が戻った様じゃな」
 と言って、一番に玄武が桜の顔を覗き込んだ。
 桜は玄武の姿を見るなり「きゃー」と悲鳴をあげた。桜と玄武は初対面では無かったが、その容姿からか、桜は玄武が苦手なのだ。天界にいた頃も、いつも玄武を避ける様に心掛けていたくらいだ。
「びっくりさせてしまったかの……。わしはちと散歩にでも行くことにしよう。少し気持ちを落ち着けなされ」
 そう言って玄武は社の外へと出て行った。
「あんな格好してる玄武が悪いんだよ」
 鳳凰だけは楽しそうだ。
「ご……ごめんなさい……。また妖魔が出たのかと思ってしまったものですから」
 鳳凰は声を上げて笑ったが、青竜は複雑な表情をした。
「しかし、いくら何でもさっきのあの反応は良くないのでは……」
 玄武の事を不憫に思った青竜は、後を追って外へと出て行った。

 桜は溜息を一つ吐くとしみじみと呟いた。
「私、助かったのですね。死んだかと思いました」
 布団の上で半身を起こしたまま一点を見つめている桜の横に鳳凰が並んで座った。
「今、お前を死なせる訳にいかないからな。無事で良かったよ」
 桜は視線を鳳凰に移すと、すぐに腕の怪我に気が付いた。
「怪我を…! ごめんなさい! 私のせいですよね?」
「これは、大げさに包帯が巻いてあるだけ。大した事ねえよ」
 鳳凰は笑いながら明るく言ったが、桜の表情は沈んだままだ。
「でも、痛そうです。可哀そうに」
 鳳凰の顔から笑顔が消える。
「よせ。余計に腹が立つ」
 鳳凰は不機嫌にそう言うと、桜に背を向けて立ち上がり、窓の外を眺めた。夕暮れの空に満月が薄く輝いている。あの泉に妖魔を残したままなのが気がかりだった。
桜を危険な目に遭わせてしまった事、妖魔に自分の技をコピーされてしまった事、そして、手傷を負った事。すべて自分のミスだと思うと悔しくて仕方がない。
 不意に鳳凰の脳裏に草むらに隠れていた男の顔が蘇る。すると、その男の声が頭の中に響いてくるのを感じた。

――鳳凰、逃げるのか?――

 幻聴か妄想か……いや、それにしてはやけにしっかりと響いてくる。どこか近くにいるのだろうか。
 鳳凰は窓から外の景色に目を凝らした。夜の闇がどんどん深くなっている。鳳凰は夜闇が苦手だったが、あの男の姿が一瞬現れて消えるのを確認した。
(誘っている)
 鳳凰は確信した。罠かもしれない。しかし、挑発されたからには無視出来ないのが鳳凰である。今度は勝てば良いだけの話。どのみちあの妖魔を放置しておく訳にはいかないのだ。
 自分の犯したミスは自分で後始末をしなくては。


「きっと久々に会ったから、少し驚いたのでしょう。あまり気に病まないでください」
「いや、いや、わしが一体何を気にしていると言うんだね?」
 青竜と玄武がそんな会話をしながら社に戻ると、桜が泣いていた。
「桜さま!?」
「何も泣くほど恐がらんでもいいじゃろが」
 青竜と玄武がそれぞれの言葉を口にしながら桜のもとへと駆け寄った。桜はどうやら、自分の所為で鳳凰に怪我をさせてしまった事を気にしている様だった。
「桜さま、そんな事で泣くのはおよしなさい」
 青竜が厳しい口調で言った。
「輝の神子である、あなたを守護するのが私達の役目なんですから。あなたをお守りする為に怪我を負う事もあって当然です」
「それにしても私……、皆さんの足を引っ張り過ぎてます。……あまりにも何にも出来な過ぎます……!」
 桜の涙は尚も止まらない。ここに来てやっと桜は、自分の無力さに気付いたのであった。
「桜さま……」
 青竜は困り果ててしまった。
「それに、鳳凰を怒らせてしまって……」
「鳳凰を?」
 そう言ってから青竜は鳳凰の姿が無い事に気が付いた。
「鳳凰は何処へ行ったのですか?」
「え……さっきまでそこにいたのですけど?」
 そう言って桜が見つめる視線の先には、誰もなく、ただ、窓が開け放たれているだけだった。そしてその近くの床に何か輝くものが落ちていた。
「青竜、これはもしかして……」
 言いながら玄武が床から輝くものを拾い上げた。その手に持たれていたのは、美しい虹色の羽だった。
 




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