絵コラム

日常の事や萌えを語ったり漫画を連載したり…

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幻創夢伝 炎に捲かれて

お久しぶりでっす。
ただ今群馬に帰省中。半年ぶりに帰ったので会いたい友達も遊びに行きたい場所もたくさんあるのに、雪のせいでひきこもり。ナニコレ、どこにも行くなという事?
そしてゆっくりできるかと思いきや、毎日遊びにくる姪っ子と息子の二人を見るのは物凄く疲れるという…!
タスケテー!!

それでも合間を見て小説をポチポチ書いてる次第でございます。
文字で創作表現をするのにもだんだん慣れてきましたが、ラノベをあまり読んでないこともあり、面白い創作になってる自信がありませぬ。いわゆるラノベ表現ってのが良く分からない事もあり、お気楽創作小説のはずが何か文章が変に堅い気が…^^;;

今回はプチ戦闘編。の後に新キャラ登場です。
ちょいと長いですが、お付き合い頂ける方は続きからどうぞ!

幻創夢伝

炎に捲かれて

 やがて炎がすっかり消えてしまうと、呆けている鳳凰に向かって草むらの声が響き渡った。
「おまえの ちから、よくわかった。こんどは、おれのばん」
 鳳凰は何となく嫌な予感を感じ、桜を背後に隠しながら、ゆっくりと後退りをした。─―瞬間、草むらからさっきと同じ様な炎が放たれてきた。
 炎は轟といいながらたちまち二人を包み込む。炎の中で鳳凰は素早く桜を抱えると、一瞬で姿を消し、炎から少し離れた所から再び姿を現した。瞬間移動である。ふたりとも無傷でやりすごした。
「これが おれの ちから」
 草むらの声が響く。鳳凰は黙って睨み返した。
(力は俺と同等だ)
 こういう事は何よりも、自分自身が一番良く分かるものだ。いかにも頭の悪そうな、あの草むらの妖魔と自分の力が同等とは。俺の方がもっと上だと言い返してやりたい所だが、事実に反して見栄を張るのはもっと惨めだと考えている鳳凰は、ただ黙っていた。
 しかし、鳳凰は納得がいかない。
(幻術で俺と同等の力を持つ奴がいるなんて。しかも、あの頭の悪そうな……)
 鳳凰は、天界でも稀有の天才と言われている程の幻術の使い手で、今まで幻術で鳳凰の右に出る者など、皇大御神以外にはただの一人も存在しなかったのだ。
 鳳凰はしばらく黙り込んで考えていたが、やがてすぐにいつもの表情に戻ってこう言った。
「まあ、少しは出来るみたいだな」
 鳳凰はある事を考えていた。確かにさっきの炎はすごかったし、力も自分と同等だったが、あくまでもそれは、さっきの炎のみの話である。もしかしたら、何らかの方法で力を増幅しているのかもしれないし、他にどんな技が使えるのかも知れていない。つまり、総合的な力も自分と同等の力を持つとはまだ限らないのだ。むしろ、その可能性は限りなく低いと言ってよいだろう。
「おまえ つよい。おれも つよい」
 草むらの声が不気味に響き、またあの炎が放たれてきた。鳳凰は、桜を抱えたまま高く飛翔した。何とかして草むらの声の主をひとめ見たい。近くの木の枝に着地して目を凝らしてみたが、たちまち次の炎が二人を襲ってくる。
「まだ いくぞ」
 続けざまに炎が放たれて来た。鳳凰はその度に桜を連れて素早く身をかわさなければならなかった。とても声の主を確かめているどころではない。何度も続け様に放たれてくる炎は、威力も全く衰える気配がなかった。しかし、鳳凰の方は炎に翻弄されてだんだんと消耗してきている。
(あいつ、俺達が死ぬまで炎を放つつもりか!?)
 鳳凰の動きはあきらかに鈍くなっていったが、炎の方は一向に衰える気配がなかった。鳳凰は炎に翻弄されながら考えた。
(これだけ巨大な炎を、こうも続け様に放てるなんておかしい……)
これだけの規模の炎だと、ひとつ炎を放つだけでも相当な体力を消耗するはずなのだ。連続で放つなど、鳳凰でもきついだろう。なのに少しも勢いが衰えないのは一体なぜなのか。
 しかし、そうじっくりと考えてもいられなかった。鳳凰が何度目かの炎をかわし、桜を抱えて木の枝に着地した時である。木の枝がぎしぎしと嫌な音を立ててぽっきり折れてしまったのだ。
 真っ逆さまに落ちていく二人に向かって、容赦無く炎が放たれて来た。いくら鳳凰でも、落下しながら炎をかわす事は出来ない。目の前に巨大な炎が迫ってくる。鳳凰は、桜をマントの中に包み込むと、呪文を唱え始めた。不本意だが、ここは一度撤退した方が良さそうである。
 青竜がいる竜神宮まで瞬間移動しようと、空間を歪める。鳳凰の体が炎に包みこまれた。灼熱の歪んだ空間の中で、草むらの中に隠れる大きな毛玉の様なものを見た。そして、その近くに男が一人立っているのも。
(あいつが妖魔を操っていたのか……?)
 鳳凰は、歪んだ空間の中に吸い込まれながら、一瞬その男と目が合うのを感じた。

  竜神宮の社の前では、一人おいてけぼりをくらった青竜がふてくされていた。祈りを終えてふと気が付けば二人がいない。そしてそれからとうに二時間近く経過している。どこかで遊んでいるのだろうけど、やたらと探しに出て、行き違いになってしまってはと考えると、結局その場から動けずにいた。
 竜身に変化して空から探せば簡単に見つけられるのだが、この村でそれだけは、絶対にしたく無い。ゆえに、この場で二人を待っている事しか出来ない青竜は、二人が戻って来たら何と文句を言ってやろうかと考えていた。
 桜はともかく、鳳凰を相手にするのは手強そうだと考えた青竜は、空を見つめながら真剣に台詞を考えていた。やがて、青竜はこれならいけると思える台詞を考えついたらしく、一人で大きく頷いた。
 ──丁度その時だった。青竜が見つめていた空の一部が歪み、桜を抱えた鳳凰が現われた。
 鳳凰は空から落下しながら、バサリと虹色に輝く羽を背中から出現させ、目を見開いて呆然と見つめている青竜の前に、ふわりと着地した。桜は鳳凰の腕の中で気を失っている。そして、その鳳凰の腕だが、酷い火傷を負っている様だった。青竜は、さっきまで考えていた台詞など、一気に吹き飛んでしまった。
「鳳凰、一体何があったんだ!?」
「怪しげな奴と遭遇した。桜は無事だ」
「その腕は……」
「大した事ねぇよ」
 鳳凰はそう言うと青竜に背を向けて、竜神宮の社の方へと歩き出した。
「鳳凰、見せるんだ」
 青竜は素早く鳳凰の前へと廻り込んだ。鳳凰の左腕、肩から肘にかけてひどい火傷を負っている。桜を炎からかばった為に負った火傷だった。
「すぐに手当てをしないと!」
 青竜が沈痛な面持ちで言った。
「だから、大した事ねぇってば」
 言いながら鳳凰は青竜を押しのけた。桜を庇ったためとはいえ、負傷してしまったのは自分のミスだと考えている。怪我の心配をされる事がミスを指摘されているようで気分が悪いのだ。
「いやいや、放っておいて治る傷じゃないですから! ちゃんと傷を見せてください!」
「唾つけときゃ治るっつーの!」
「おや、お二人とも。どうかされたかな」
 ふいに後方からしゃがれた声が聞こえてきて、二人は同時に振り返った。
 そこにいたのは、背の低い、何とも怪しげな身なりの人物だった。全身を黒いローブで包み込み、奇妙な覆面を顔に掛け、おまけに肩から二匹の蛇をぶらさげている。
「玄武!」
 青竜と鳳凰は、同時に口にした。そう、この、見るからに怪しげな人物こそが、輝の神子を守護する天界の四聖が一人、玄武なのであった。
「ほっほっほ。やはりここに来ておったか」
 能面の様な覆面の奥から、しゃがれた声で玄武が言った。
「いやなに、一仕事終えて天界へ戻ったら、もう輝の巫女は旅立ったと言うでのう。青竜ならばきっと竜宮へ立ち寄るじゃろうと思ってここに来て正解じゃったわい」
「大御神様が一刻も早く旅立てと仰せになったものですから」
 青竜は申し訳なさそうな顔をした。
「でも、無事に合流出来て良かったです」
「しかし、わしゃあ青竜と巫女が二人きりで旅立ったと思っていたよ。二人では何かと大変じゃろうと心配しとったんじゃが、鳳凰も一緒じゃったとはこれは心強いのう」
 そう言いながら玄武は能面の顔を鳳凰に向ける。
「俺は4聖が揃うまでのつなぎだけどな」
「しかし鳳凰、随分ひどくやられた様じゃのう。どれ、傷を見せてみなさい」
 鳳凰は露骨に嫌そうな顔をしたが、青竜が睨んでいるのに気付いて仕方無しに玄武に腕を見せた。
「ふむ。どれ、わしが薬を調合してやろう。青竜、そこの別荘におじゃまさせてもらうぞよ」
 そう言って玄武は竜神宮の社へと入っていった。
「ここって私の別荘だったのですか……」
「桜も寝てるし、ちょっと休ませてもらうよ」
 鳳凰もそう言うと、社の中へと入って行った。
 自分が祀られているのだから確かに青竜にとっては別荘の様なものなのだが、内心青竜自身いいのかなぁ? と思いながらも竜神宮の社の中で休ませて貰う事にした。
 青竜はあまり気乗りしない様だったが、実は、この社はよく紅竜や白竜が地界へ遊びに来た時に利用しているという事を、青竜以外の大抵の天界の者が知っている。
 社の中は以外と広く、細かな所まで丹念に手入れが行き届いていて、おまけに紅竜と白竜のおかげで寝泊り出来る様な設備もしっかり整っていた。
 青竜が布団を用意すると、鳳凰がそこに桜を寝かせ、その間に薬草を調合した玄武が手際よく鳳凰の怪我の手当をした。玄武は薬草に詳しく、このような怪我の処置などはお手のものなのだ。
 ひと段落すると、青竜は手当を受けて包帯が巻かれた鳳凰の腕を見つめながら言った。
「桜様といい、お前のその怪我といい、一体何があったんですか?」
「まったく、あれには参ったよ」
 鳳凰は先程の一連の事件を話して聞かせると、青竜は驚きの声を上げた。
「鳳凰と同等の幻術の使い手ですか?」
「いや、もしかしたら俺以上の使い手かもしれない。俺はあれだけの規模の炎をああも連続で放つなんて出来ない」
 鳳凰は平静を装おうとしている様だったが、どことなくいつもよりも険しい顔つきになっていた。きっと腕の怪我が痛む所為では無いだろう。
「ふむ、それは実に興味深い話じゃの」
 玄武が能面の様な覆面の下でつぶやいた。一体何が興味深いというのか。ただ単に鳳凰がやられたからではない様な気がして青竜は少し気になったが、玄武はそれ以上何も言わなかった。
「それに、あの男……」
 鳳凰は、瞬間移動で撤退する瞬間に目が合った男の事を考えていた。
「その男が妖魔を操っているのでしょうか?」
「おそらくは。あの妖魔は頭が良さそうではないし、おそらく命令されるがままに行動しているのだと思う。本当に倒すべきはあの男だな」
「しかし、今回は何故桜様ではなく、鳳凰をターゲットにしたのでしょうか?」
 腑に落ちなそうな青竜に対して、今度は玄武が口を開いた。
「おそらくじゃが、ターゲットは鳳凰ではなく、鳳凰の幻術じゃろうな」
 鳳凰は頷いた。
「俺もその可能性を考えた。奴は俺の技をコピーしている」
「鳳凰の技をコピー……ですか」
 それでは、幻術使いである鳳凰は妖魔に対して対抗する術がない。それに、強力な鳳凰の技を既にひとつコピーしてるとなると、考えただけで手強そうな相手である。




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