絵コラム

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改訂幻創造夢伝(古屋敷の中で)

バトル突入前編。今回は長いです。
ブログ連載するなら適度な短さにした方が読みやすくて良いのは承知してますが、自分の便宜上書き上げた所までバンバンアップしてます。興味のある方は時間のある時にでも。

今回昔書いた小説を改訂して書き直してる訳ですが、元々の作品との違いを少し。
まず青竜ですが、桜に対してだけ敬語で話していたのですが、徹底的に敬語キャラにしました。若干キャラが変わった感がありますが、より個性的になった気がします。
鳳凰については、元々青竜たちと一緒に儀式を行うメンバーの一人になっていて、四聖も五聖だったのですが、五聖のメンバーからは外して、ある意味部外者にしました。 
魔を封じる「封魔の義」自体が突っ込みどころ満載なので、部外者としていろいろ突っ込ませてます。
ついでに、もうちょっと2枚目キャラのはずだったのですが、若干2枚目半になってます。元の作品読み返したら、2枚目半にしか思えなかったので(笑)
桜は元の作品では17歳でしたが、あまりにアホの子すぎたので、14歳にしました。あまり愛着持ってなかったので対して活躍してませんでしたが、今書き直しながら、幼くて可愛いなぁと思ってるので、いろいろ活躍の場面を増やしたい所です。

幻創夢伝

  古屋敷の中で

 青竜が屋敷の中へ侵入すると、ちょうど奥の部屋の扉が空き、中から小太りの妖魔が出てきた。太い腕の中に桜をがっちりと掴んでいる。青竜は長い廊下を素早く突き進むと、妖魔の足元へ向かっていった。
「今慶杏が調理の準備をしてるからな。支度が整うまでここで待つとするか」
 妖魔は そう言いながら廊下を渡って、向かいの部屋へと移動し、青竜は妖魔の足元から素早く部屋へ入り込む事に成功した。
 部屋に入るとすぐに、ドサリと乱暴に妖魔の腕から桜が投げ出された。桜は手足を縄で縛られ、口を塞がれている。意識の方はどうやら戻っているらしく、細い体を震わせ、目には涙を浮かべていた。
 青竜は今すぐ助けてあげたくなったが、妖魔の手前、姿を現す訳にはいかない。苛立つ気持ちを抑えながら桜の足元の影に隠れた。
「ふふん、成るほど。慶杏の言ったとおりだな。こいつは特上の娘だ」
 そう言って妖魔は桜の体を上から下へじっくりと眺めた。
「お前なら、この慶塊様のコレクションに加えてやってもいいぞ」
 密かに魂を失った美女の肉体をコレクションしていたのだ。実を言うと、魂を食べる事よりもコレクションの方に熱中しているのは慶杏には内緒である。慶塊はコレクションに加えられた桜の姿を想像して、満足そうにぐふふと笑った。
(不気味な奴だ)
 蛇に変化した青竜がさっきからその様子を見つめているのだが、慶塊も桜も全く気づいていない。桜は自分の行く末の事を、慶塊はコレクションの事を考えるので頭が一杯で蛇一匹に気づく余裕がなかった。
「さて、」
 慶塊は笑いを止めると目の色を変えた。
「その服の下も見せてもらおうか!」
 慶塊はいよいよ鼻息を荒くしながら、おもむろに桜の服に手を掛けた。
 瞬間、慶塊は横にすっ飛んだ。
 ────ドザァッ!!
  慶塊は2メートル程宙を泳いだ後、もろに腹で着地し、そのまま腹でスライディングしながらゴチンと壁に激突した。
「イデッ! 何が起きたんだ!?」
 慶塊が振り替えると、その先で長髪の青年が睨んでいる。たまり兼ねた青竜が我を忘れ、慶塊を思いきり蹴飛ばしたのだった。
「何だ貴様! いつの間に入り込んだんだ!」
 青竜は慶塊の質問には答えずに、素早く桜の拘束を解放した。 
「青竜!」
 口を塞いでた布が解かれるとすぐに、桜が声を上げた。青竜は桜の口に人差し指を当てながら、小声で「ここを出ますよ」と言うと桜を抱え込んだ。
「何、青竜だと!?」
 慶塊が声を上げた時、すでに青竜は素早く桜を連れて部屋から脱出してしまった。
「待て! さてはその娘、輝の神子か!?」
 天界から輝の巫女が魔を封じるために地界へ降り立ったという噂は慶塊も聞いていた。そして、巫女は青竜が守っているという話も。慶塊は急いで後を追ったが、青竜の足にはとても追いつかない。青竜はおっとりとした性格の割に、いざとなると、とても素早く走る事が出来た。その速さたるや、天界でも一二を争うほどである。
「ええいっ、こうなったら…!」
 慶塊は懐から笛を取り出した。
 ピュウと慶塊が笛を吹くと、何処に潜んでいたのか、あたり一面からこうもりが現れて青竜達に遅いかかってきた。慶塊の持つ魔笛はこうもりを操る事が出来るのだ。
 青竜は桜を片手に抱えながら、もう片方の手で刀を振るい、次々とこうもりを切り倒していった。しかし、こうもりは慶塊によって、とめどもなく涌いて出ては襲いかかってくる。
「どうだ青竜。これでは見動きがとれまい」
  慶塊が高らかに笑いながら近づいて来る。
(くそ!)
  青竜は桜をこうもりから守るのが精一杯で、なかなか出口へ進めない。それでも青竜は少しずつ後退りをしながら出口の方へと向かって行った。
(外へさえ出る事が出来れば……!)
  外へ出られれば竜身に変化する事が出来る。そうすれば、たかだかこうもりの群れなど一気に振り切る事が出来るだろう。出口まではあと十歩程だ。しかし、永遠に遠い様にも思えた。
(あと少し)
 青竜がまた一歩後ろへと足を伸ばすと、ふいに誰かとぶつかった。
「これ以上先には行かせないよ」
 女の声が後ろで響いた。
「どうもおかしいと思ったら、とんでもない客がいるじゃないの」
 双子の片割れの慶杏だった。慶塊の顔が綻ぶ。
「慶杏! いい所に来た。そいつらを捕らえてくれ!」
「まかせといで!」
 慶杏は袖をまくって青竜達に手を掛けようとした。――と、その時、

 ドオオオオ!!

「な、何だ!?」
 突然凄まじい轟音を立てながら玄関の扉が開いたと思ったら、無数の虹色の羽が舞い込んで来た。
「何が起こってるんだ!?」
「何にも見えないよう!」
 慶塊も慶杏も慌てふためいた。
虹色の羽はしばらく視界を占領した後、やがてくるくると螺旋を描きながら床へと落ちて行った。ポタポタとこうもり達も落ちてゆき、徐々に視界が晴れてゆく。螺旋の中心に長身の青年が立っている。
「あんまり遅いんで様子を見に来たぜ」
 赤い髪をなびかせながら、鳳凰はにやりと笑った。
「なんだお前!青竜の仲間か? 慶杏、やっちまえ!」
 慶塊は顎をしゃくって指示をしたが、肝心の慶杏はつっ立ったまま呆けている。
「……カッコイイ!」
 ──ずるっ
 ずっこける慶塊。おいおい、あんなスカしたド派手な男の何処がいいんだ? と慶塊は思ったが、慶杏の瞳は完全にハートマークだ。
「何当たり前の事を言ってやがる」
 鳳凰は不思議そうな顔をした。
「おい、その言葉本気か!? 何なんだその自信は!!」
 慶塊がいきりだつ。
「自信? 事実の間違いだろ?」
鳳凰は面倒臭そうにさらりと言ってのけた。
「いいワ~あなた。完璧にあたいのタイプ!」
 慶杏はつかつかと鳳凰に近づくと
「あんたみたいな人の魂を食べてみたかったのよ!」
 そう言って右手で鳳凰の頬に触れた。
「おい、気安く俺に触れると……」
 ジュウッ!
 瞬間、慶杏の右手に高熱が走る。
「熱っ!」
 慶杏は慌てて右手を離した。
「……火傷するぜ。なんてな」
  鳳凰は愉しそうに微笑んだ。
「あんた、幻術使いだね!?」
 慶杏は手をさすりながら鳳凰を睨みつけた。
「慶杏に何て事するんだ!」
 慶塊が猛烈に怒りだした。
「いけ好かない奴め、こうしてくれる!」
 慶塊は再び笛を吹いてこうもりを呼びよせた。たちまち辺り一面がこうもりに埋めつくされる。
「ふん、こんなもの」
 鳳凰がすっと手をかざすと、そこから巨大な炎が生まれ出て、一瞬にしてこうもり達を飲み込んでしまった。
「そんな…!」
 慶塊は狼狽した。ふいに目の前に刀が現れる。
「これまでだな」
 慶塊は大きく目を見開いた。
「青竜! いつの間に…!」
 青竜は刀を慶塊の首に突き付けた。
「…参った」
 慶塊はゆっくりと両手を上に挙げた。

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