絵コラム

日常の事や萌えを語ったり漫画を連載したり…

遠い記憶4

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「いつも料理を教えてくれるお礼に、似顔絵描いてあげるよ」

何かにつけて似顔絵を描くデュラン(笑)
ダヴィドフとは、病気の診察の時以外にも行き来するような仲になったのでした。

「いらん そんなの」

「もう描いちゃったよ。はい、あげる」

「……。」

5分もあればそれなりの絵を描いてしまうデュラン。

「お前にぴったりの仕事を紹介してやろうか? どうせまともな職に就いてないんだろ」

「どんな仕事?」

「海の外へ出る仕事」

ダヴィドフが言ってる仕事は、父親のやっていたのと同じ仕事だった。

実はデュラン達の住んでる国は外国からは完全に隔離された特別な場所にあるのだけど、海外へ出て言って外の情報を仕入れてくる、国外調査員という職種が存在するのです。

「無理だよ。アーちゃんを一人に出来ないし…」

「金になるぞ、あの仕事は。家政婦くらいは雇えるようになるから、弟の事は心配ないだろう」

「やだよ、家政婦に任せるなんて。それに、あの仕事は国の推薦でやるものなんでしょ? ぼくじゃ無理だって」

「……実はその推薦状が俺の所に来ててな」

「え?」

「俺は海外なんて行きたくないから、代わりにお前が行ってくれればいいと思ったんだが……まあ、お前がそう言うなら仕方が無いな」

「……海へ行くの?」

「断るわけにもいかないしな。半年で帰る」

父親と同じようにダヴィドフもまた、帰ってこなくなってしまうのではないかとデュランは不安になった。

「お前俺が帰ってくるまでには、ちゃんとまともな職に就くんだぞ」

そう言ってダヴィドフは海の外へと行ってしまった。









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